カーポートの屋根にはどんな種類がある?〜特徴・価格・デザイン〜

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カーポートの屋根にはどんな種類がある?〜特徴・価格・デザイン〜

カーポートの屋根は、どのような種類や特徴・デザインがあって、相場の費用はいくら必要なのでしょうか。

結論から述べると、カーポートの屋根は大きく分けて2種類、平均価格帯は30~50万円が相場です。


屋根材の材質の違いやデザイン性などを加味すると、メーカーが独自に打ち出したカーポートは唯一無二の特徴やデザイン性を持つエクステリアとなるのです。

本記事では、一般家庭が利用する1~2台向けの駐車場スペースに設置するカーポートの屋根の種類や特徴、価格などについて調査しました。
本記事を読んで、多くの人がカーポートの屋根についての特徴や価格を知り、失敗のないカーポート選びができることを期待します。

Point
  • カーポート設置の平均価格は20~50万円
  • 屋根の種類は2種類で、さらに分類して8パターンあり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがある
  • メーカーの本体価格よりも安く工事費込みの料金を提示している業者があるので、家にあった屋根やデザインを自分で選べるようにすること





カーポートの屋根の種類・特徴・平均価格帯

まずはカーポートの屋根について種類・特徴・平均価格帯など基本的なポイントを押さえていきましょう。


カーポートとガレージの違いは?設置費用を比較!

カーポートとは、屋根と柱だけで構成した簡易な車庫のことです。

車庫はガレージとも呼ばれますが、そのニュアンスだと建物として防犯性能の高いガレージを想像してしまうので、カーポートとは明確に区別されています。

ガレージ

画像:pixabay

ガレージは建物を新たに設置する手間がかかります。 ガレージは設置費用はケタが違うため、設置費用が高くなりすぎる傾向にあります。

それに対し、カーポートは設置が簡単で費用が安く済むというメリットがあります。

<カーポートとガレージの費用比較>
設置物 設置費用
ガレージ 100~300万円(安い素材)
カーポート 20~50万円(通常使用)

ただし、カーポートは防犯性能が低く、台風や洪水などには効果を発揮できません。


確かにガレージは扉が付いていて、車の周囲を建材・壁で囲むなど侵入できないので、防犯性能が高い。 しかし、屋根が欲しいだけという場合には、費用の割りにデメリットが大きいでしょう。

ガレージを設置する場合、設置費用が多くかかるだけでなく、太陽の光を入れることはできず、掃除や利用時の開閉の手間もかかります。 何より、設置にある程度の敷地の広さが必要であるため、カーポートほどおいそれと導入できないのが大きなハードルです。

車だけでなく自転車の駐輪場としても使えるなど、用途が幅広いカーポートは費用面や手間などを考えてもガレージより導入しやすいといえます。


雪が降る地方で人気がある?

東北地方や北海道を中心に積雪の多い地域では、利便性が高い屋根付き駐車スペースの一環として一般家庭でカーポートの需要が高まっています。

理由は車を乗るときに雪をどかしたり、雨の中あわてて車に乗り込む必要がなくなるなど、簡単な屋根があるだけでも日々の暮らしに便利だからです。

最近は、黄砂が飛来して車に積もることもあるので、黄砂に注意が必要な地域でも需要があります。


形状や見た目に違いはあるの?

カーポートの屋根の形状は、「波板」と「平板」があって、見た目や性質などそれぞれに特徴があります。


<カーポートの屋根 形状別の特徴>

屋根材 形状や特徴
波板 波打つような形状の屋根
平板 平らな形状の屋根
<カーポートの屋根 形状別の特徴>

形状に加えて、カーポートはデザイン性も大切です。


<カーポートの屋根 デザイン別の特徴>
形状 デザインの特徴
アール屋根 上に膨らんだ円形カーブを描いた屋根のデザイン
フラット屋根 まっすぐな屋根のデザイン

アール屋根は省略した形でR型(アールタイプ)、フラット屋根はF型と呼ばれます。

アール屋根
内窓設置
画像:lixil

雨が中に入るのを防いで、庭の屋根付き天蓋やベランダの雨除けとして設置されるなど、駐車スペース以外の用途にも使われます。


屋根材には材質・素材の何を使っている?

カーポートの屋根は時代の変化とともに材質も変化しています。



画像:家の修理やさん。

10数年前まで主流だった価格を抑えた「塩化ビニール波板」などのプラスチック製カーポートは、劣化による耐久年数が少ない弱点を抱えていたために使われなくなりました。

業者以外の自作DIYなどでは現在でも使われているので、屋根材としてなくなった訳ではなく、カーポートの屋根には使われなくなったというのが正しいでしょう。

アクリルの平板なども一時期使用されるも現在の屋根材の主流ではありません。

現在の主流は、ポリカーボネートを使用した「熱線遮断」や「熱線遮断FRP」です。

ポリカーボネートとは、熱や衝撃などに強く、耐久性に優れたプラスチックのことです。 ガラスの約250倍という耐久力は、屋根として雨や雪、飛来物の衝撃に耐える上で重要です。

また、熱線遮断FRP(DRタイプ)では、紫外線を通さずに可視光線を通すという特徴があります。



画像:lixil

これまで、カーポートを設置して暗くなってしまった人も光を入れて、紫外線だけはカットすることが屋根材の選択から可能です。

屋根枠には、アルミや鉄材のカラーだけでなく、木調などを選べるようにデザイン選択を重視するように工夫している業者もあります。

次に、カーポートの屋根設置の正確な価格を知るための種類や工事費用についても解説しましょう。


カーポートの費用は本体価格と工事費用で決まる!

カーポートの設置価格は、大別すると、本体価格と標準工事費に分けられます。



「本体価格」はメーカーが提供している屋根材の完成品に付けられた値段のことです。 20万円程度からメーカーにより工務店や業者に提供されています。 一般流通しているものであれば、通販で購入することも出来ます。

工務店や専門店に依頼する場合、シンプルなカーポートなら10万円~(2台なら15万円~)の工事費込みで受け付けています。

施工業者によって屋根材の定価はそれほど変わりません。 本来であれば、本体価格は25万円程度から提供されるものなので、工事費を加えると30万円を超えるでしょう。


工事価格の構成 費用目安
本体価格 25万円~
標準工事費 4万円(3~5万円)+オプション

ところが、10万円から本体価格込みで工事が可能なところもあるので、設置工事を請け負う業者によって割引を受けているからこその価格といえるでしょう。

2つ目の「標準工事費」は、施工に必要な工事を行うための費用のことです。
標準工事費の中に含まれるのは、組み立てや取り付けなどの基本的な工事のみです。
平均的な工事費用は4万円前後(3~5万円)です。

標準工事だけでは不十分な場合、屋根の「カット」や柱のために穴あけを行う「ハツリ」、その他に土の処分費用、オプション費用などが加わって、いまある価格とは別に見積もりが提示されることもあります。

価格全体は、本体価格や工事の詳細によって決まり、その要素は以下に示したもの(材質やデザイン、パーツの数等)から選択したものによって価格に影響します。


  • 屋根材
  • 屋根の形状、広さ、カラー、耐久性、熱線遮断
  • 柱の数や位置、長さ、柱のタイプなど
  • 細かいパーツ
  • デザイン性
  • 工事費用
  • オプション費用(駐車場のリフォーム費用)

柱の数が増えれば必要な柱が増えるのは当然のことです。
さらに、柱には標準~ロングで長さの異なるものをどれか選択して使います。

駐車する車の高さによって、ミニバンやワゴン、軽トラックなどでも入るように柱の長さで調節するのです。 もちろん、屋根の位置を高くするほど柱が長くサイズも大きくなります。


<実際のアール屋根の製品仕様(サイズ)例>

画像:エクステリアTAMA

材質を高級な物にすれば、本体価格が高くなるので、工事全体にかかる費用が上がります。

逆に、最低限のカーポート設置だけを依頼するのであれば、シンプルな屋根と片側だけの柱で費用をかけない設置が可能です。

上記で説明した特徴や価格は、材質によっても変化します。 カーポートの設置では以下の2種類(さらに8パターン)が特徴やデザイン、価格などから適したものを選べるようになるための種類の違いを見てみましょう。


カーポートの屋根の種類①アール屋根

カーポートの屋根には、アール屋根・片側支持の構造のものがあります。


アール屋根・片側支持の特徴は?

アール屋根は、屋根が弧を描いていたり、屈折している屋根の端を持つカーポートです。片側支持きなら柱が片方に、両側支持なら両方にあるのが特徴です。


   <アール屋根の柱の位置別>
  • 1~2台用、アール屋根・片側支持
  • 1~2台用、アール屋根・両側支持
  • 1~2台用、アール屋根・後方支持
  • 1~2台用、アール屋根・片側吊り

後方支持の場合、通常サイドに寄せる柱を後方に設置したカーポートです。 片側吊りでは、柱から伸びる鉄骨やパイプを屋根の下に設置するのではなく、屋根の上から柱で吊り下げるように設置したものです。


どんな家にも合う

柱の位置によって、見た目やデザイン性に違いが生まれます。 片側支持ならどんな家のデザインにも無理なくフィットします。

ただし、独自性のあるデザインを強調したい場合には向きません。



画像:エクスプラネット

そこで、ただの片側支持よりも後方支持や片側吊りの方がスタイリッシュな印象を与えるので、アール屋根のデザイン性を重視した屋根との相性も悪くありません。

両側支持ならおしゃれ・デザインにこだわった家にも合います。 家が吹き抜け、外装にちょっと手を加えたような近代的なデザインに違和感なく並べられます。


フラット屋根に比べて2割ほど安くなる

アール屋根はカーポートの屋根の形状としてさまざまなメリットがあるので、市場ではたくさん作られています。 量産されているということは経済的にも価格が安くなる条件がそろっていることを意味します。


屋根のデザイン 費用目安
レイナポートグラン(アール屋根) 110,630万円~
エフルージュグラン(フラット屋根) 130,123円

各代表の製品同士を比べても2割程度はアール屋根のほうがフラット屋根より安くなる可能性が高いでしょう。


積雪などの外的強度に優れている

アール屋根は耐久度が高いことで知られています。 それは積雪時に屋根が破損する確率を減らします。



画像:BENのブログ

さらに半円形で雪を地面に落とすことも期待されるので、雪がよく降る地域ではアール屋根を選ぶのがおすすめです。

ただし、耐久度は屋根そのものの素材を比べなければという条件付きです。 それは耐久度が著しく劣れば、形状に関係なく破損してしまうためです。

また、両側支持で柱を設置した場合は、耐久性が高くなります。



画像:lixil

片側支持では、駐車スペースを拡大するのに有効な反面、片側からしか屋根を支えられないという欠点があります。 それを補うのが両側支持による双方向からの柱の支えなのです。


片側でアール屋根ならコスパが良い

柱の位置・デザイン性にこだわると予算が膨らむ。
それに対し、アール屋根・片側支持であればコンパクトな作りで狭い場所でも設置できる。
そのため、余計な工事費用がかからず、最もコスパ良く設置することができるタイプです。


カーポートの屋根の種類②フラット屋根



画像:lixil

アール屋根の種類を紹介したので、今度はフラット屋根を取り上げます。 フラット屋根にはデメリットもありますが、アール屋根にはない落ち着いたスタイリッシュなデザイン性を引き出すのに欠かません。


フラット屋根の特徴

アール屋根とは違って、まっすぐな形状をしているのがフラット屋根です。

どの部分であっても屈折や曲線を描かないため、基本的には見た目以外に大きなメリットがないのが特徴です。


家のデザイン性を必要としない?

フラット屋根の見た目における最大のメリットは、アール屋根似合わない家に住んでいる場合にデザインを気にせずカーポートを気軽に設置できることです。

簡素なつくりの家やスタイリッシュさ(格好よさなど)を追求した家にも親和性のある屋根の形状がアール屋根とは対極のデザイン性を引き出すのです。


   <フラット屋根の柱の位置別>
  • 1~2台用、フラット屋根・片側支持
  • 1~2台用、フラット屋根・両側支持
  • 1~2台用、フラット屋根・後方支持
  • 1~2台用、フラット屋根・片側吊り

特に、フラット屋根は後方支持と片側吊りのデザインセンスが光ります。 実際、後方支持の多くがフラット屋根の形状で設置されていて、アール屋根ではそれほど施工されていません。


アール屋根に価格で劣る

アール屋根に比べると、フラット屋根はいずれの製品でも価格が高くなり負けてしまいます。 50万円ほどの費用で設置する場合、本体価格だけ見れば最低でも8~10万円ほどはフラット屋根のほうが高くなります。


流行はアール屋根だが、フラット屋根も人気に?

アール屋根は量産型なので、市場もまだまだフラット屋根より多いでしょう。

しかし、個別の設置を見ていくと、以前よりもフラット屋根に人気が出てきているのが分かります。

住宅事情に見られる着飾ったデザインではなく、落ち着いたデザインが増えて、それにあったカーポートのフラット屋根が注目されている経緯もそこから垣間見えるのです。


まとめ



画像:三協アルミ

今回はカーポートの屋根の種類やデザインについて説明する中で、その特徴や平均価格などを紹介しました。

カーポートの屋根には、アール屋根とフラット屋根の種類があり、柱の設置方向や屋根材などで全体のデザイン性や屋根の材質性能を変えることができます。

設置業者を選ぶ際は、屋根の種類の違いを理解した上で、自分の家に合ったカーポートを価格を参考に選んでみましょう。



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